東北古典彫刻修復研究所

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本格修理

本格修理とは

現代において文化財の修復は、「作品の持つ情報(素材・技法・表現形式の型・制作された背景)を極力尊重し、その作品がこれ以上劣化することを予防し、今後も末永く保存されるように最適と思われる処置を施す。同時に保存環境を整える。」という『現状維持修理』の理念に沿って行われるのが通例です。

当研究所ではこの理念に基づき、専門的な技術・知識を駆使し、末永い文化財の保存、ひいては信仰・文化の継承のため彫刻作品の修復作業を行っています。

対象像を当研究所へ一定期間お預かりし、根本的な修復処置を行います。
基本的に一度全解体し内部の確認を行い、損傷状況によって必要な処置(台座は構造強化など)を行い、再度組み立てます。また欠失箇所などは木材で新たに補い、表面を周囲の色と合うように着彩します。

修理を行うまでの流れ

①連絡
②修理前調査
  • 現地にてスタッフが現状の状態を調査いたします。
③調査結果の報告、修理方針の決定
  • 依頼者様のご要望と調査結果をもとに修理方針を決定します。
④見積提示
⑤資金調達についての相談
  • 助成金など資金調達の方法をご紹介いたします。
⑥修理事業開始

アフターケア

〇修理報告書の作成
修理内容や対象像についてまとめた修理報告書を作成いたします。
印刷製本完了後、依頼者様へ郵送または直接お渡しに伺います。

〇修理後の状態確認
修理が完了してから数カ月経ったのち、一度現地へ伺い修理後の状態を確認いたします。

〇清掃方法の講習
埃が溜まって放置してしまうと、表面の劣化に繋がります。
半年または一年の周期で像に付着した埃を除去することをお勧めします。そのために必要な道具や方法を所有者様にお伝えいたします。